至近要因/究極要因
心理学における「至近要因」と「究極要因」
心理学における「至近要因」と「究極要因」は、生物の行動を説明する際に用いられる概念です。
至近要因は、ある行動がいつ、どこで起こるかを直接的に説明する要因を指します。
具体的には、ホルモン、神経伝達物質、環境などの要因が挙げられます。
一方、究極要因は、ある行動がなぜ進化してきたのか、生物にとってどのような意味を持つのかを長期的な視点から説明する要因を指します。
具体的には、生存、繁殖、遺伝子の伝達などの要因が挙げられます。
至近要因と究極要因の関係
至近要因と究極要因は、互いに関連しています。
ある行動は、至近要因によって直接的に引き起こされますが、その行動がなぜそのような至近要因に反応するのかは、究極要因によって説明されます。
例えば、犬がボールを追いかけるという行動は、視覚や嗅覚などの至近要因によって引き起こされます。
しかし、犬がボールを追いかける行動は、獲物を捕らえて食べるという究極要因によって進化してきたと考えられます。
例:クモの巣作り
クモの巣作りという行動を例に考えてみましょう。
至近要因としては、ホルモンや神経伝達物質の影響、環境の影響などが挙げられます。
究極要因としては、獲物を捕らえるという生存や繁殖のための適応と考えられます。
注意点
至近要因と究極要因は、どちらか一方で行動を説明しようとするのではなく、両方の視点から総合的に考えることが重要です。
参考URL:
ティンバーゲンの4つのなぜ:https://benesse.jp/berd/berd/center/open/report/chu_ba/manabi/pdf/data_05.pdf
進化心理学を学びたいあなたへ その8:https://shorebird.hatenablog.com/entry/20180806/1533508636